こんにちは、まっつんです。
皆さんは知り合いとかに「面白いアニメって何?」って聞かれたら何をオススメしますか?
クラナド?まどマギ?進撃の巨人??
上記の作品以外にも、オススメできる名作は数えきれないほどありますよね。
では、私だったら何をお勧めするかというと…
それが今回語ろうとおもう「四畳半神話大系」です。
最近では外国人が選んだ「見る価値のあるアニメ」にも選ばれたこの作品。
どんな作品なのかあらすじと魅力を余すところなく紹介します。
四畳半神話大系とは
四畳半神話大系は「夜は短し歩けよ乙女」「ペンギンハイウェイ」などを主筆した森見登美彦先生の京都を舞台にした作品。
あらすじは以下の通り。
京都の大学に通う、誇り高き三回生の「私」。薔薇色のキャンパスライフを夢見ながらも現実はほど遠く、実り少ない二年間が過ぎようとしていた。悪友の小津には振り回され、謎の自由人・樋口師匠には無理な要求をされ、孤高の乙女・明石さんとは、なかなかお近づきになれない。いっそのこと、ぴかぴかの一回生に戻って大学生活をやり直したい!もし、あの運命の時計台前で、ほかの道を選んでいれば——迷い込んだ不思議な並行世界で繰り広げられる、不毛と愚行の青春奇譚。
四畳半神話体系の魅力①~この物語は主人公のタラレバの話~
四畳半神話体系を簡単に説明するなら「主人公のタラレバの話」と言えます。
皆さん一度は思ったことがないですか?
入試試験や告白などの人生の節目において、「今と違う結果になっていたらどうなったのだろう」って。
「あの時NOと言っていたら、違う選択肢を選んでいれば、今よりももっと良い人生になったのではないのかなー」と。
しかし、そういった可能性の結果は別の選択肢を選んだ自分は分かりません。でも、結果が知れるならば是非とも知ってみたいもの。
この四畳半神話大系はまさにそういった「もしも」の結果を描いた作品なんです。
例えば、皆さんが中学校に入学したころを思い出してください。
入学したてのピカピカの1年生。これからどういう風に過ごそうか考えたハズです。
①よし、これからも野球を続けていこう
②いや、軽音部に入ってギターを始めよう
③中校デビューだ!遊びと恋に青春を捧げよう
…ect
と、上記3つの選択肢以外にも無限の可能性があります。
そういったことを一度でも思ったことがある人はこのアニメ「四畳半神話大系」をもれなく楽しめると思いますよ。
四畳半神話体系の魅力②~一話完結で見やすい~
四畳半神話体系のアニメは基本的に一話完結形。
話の流れとしては、
①1年次にサークルやバイトを選択する
②その中でバラ色のキャンパスライフを目指し切磋琢磨する
③上手くいかずに「別の選択肢を選んでいれば!」と想像する
④時計が逆回転し、①に戻る
となります。
そのため、あらすじさえ知っていればどの話から観ても問題ないのもオススメできるポイントの一つ。
入会するサークルもテニス部や映画サークルなど人気のものももちろんのこと、
出典 四畳半神話大系
バイトに明け暮れたり、変な師匠に弟子入りしたり、気づいたら怪しげなマルチ団体に入会していたりと主人公の人生は観ていてホントに飽きません(笑)
出典 四畳半神話大系
個人的には、京都の秘密結社に入る話が好きなので、観たら感想教えてください。
四畳半神話大系③~複線の貼り方、回収が気持ちいい~
このアニメ、主人公の選択は毎回変わりますが、京都の大学という舞台は変わりません。
その為、1年次の選択によって出会う人のその関係性が変わってくるんです。
例えば、
・映画サークルに入った場合・・・サークル代表とうまが合わずに険悪な関係になる
・バードマンサークルに入る・・・映画サークル代表と秘密の特訓をする仲になる
のように、タイミングによっては敵とも味方にもなるのが面白いんですよ。
出典 四畳半神話大系
又、ある世界線(パラレルワールド)でさりげなく出てきた団体が、他の世界線だと話のメインになってきたりするので、
おお!あの時のアレか!!
といった具合に名詞が回収されていくのは観ていてとても気持ちがいい。
逆にすごく良い人だと思っていた人が、別の世界線では悪の権化のように描かれていたりもするので、観ていてホント飽きないですよ!
四畳半神話大系④~キャラが魅力的~
アニメ四畳半神話大系では主に
・主人公の「私」
・悪友の「小津」
・後輩の「明石さん」
の個性的な3人がレギュラーメンバーとして出てきます。
「私」と小津の掛け合いはテンポも良く言い回しも独特で、まるで上質な落語を観ている様。思わずクスリとしてしまうこと間違いなしですよ。
また紅一点の明石さんはミステリアスながらも芯のある女性でなんだか目が離せない子。明石さんのこと嫌いな男っていないんじゃないですかね(笑)
出典 四畳半神話大系
また、3名以外のサブキャラも「私」の物語を引っ掻き回してくれる個性的なキャラばかり!
主人公の寮の上階に住む「樋口師匠」、歯科助手でエロスを感じる「羽貫さん」など何処かに居そうな、関わったら大ヤケドしそうなキャラが「私」を振り回してきます。
特に映画サークルの代表「城ケ崎先輩」は(あーこんな人いるわー)と思ってしまうような、男に厳しく女垂らしな性格。
皆さんの周りにも城ケ崎先輩のような方、いらっしゃるんじゃないでしょうか(笑)。
四畳半神話大系の魅力⑤~キャラデザが中村雄介~
前述でキャラクターの絵柄を見て、分かる人はすぐにピンと来たのではないでしょうか。
そう、四畳半神話体系のキャラクターデザインは原作の表紙に引き続きイラストレーター中村佑介さんが手掛けています。
ASIAN KUNG-FU GENERATIONのCDジャケットを手掛けていることでも有名ですよね。
中村佑介さんの魅力といえば、その柔らかく個性的な絵のタッチ。
女性の横顔を彼特有の色使いで描ききっており、その唯一無二な世界観は国内外問わず多くのファンを魅了しています。
ファンからすると中村佑介さんがキャラクターデザインを手掛けているということだけでも、とても気になる作品になりますよね。
四畳半神話大系の魅力⓺~森見作品特有の言い回し~
前述のアニメPVを見てもらえば分かると思いますが、とにかく言い回しが独特。
これは、森見先生の京都を舞台にした作品の多くが喋ったら噛むんじゃないかと思うほどの特徴的な文章で書かれている所から来ています。
こんなある意味映像化不可能ともいえる、噛み々になること間違いなしな節句を一字一句間違えることなく喋りきっているんですから「私」役の浅沼晋太郎さんはホントすごいですよね。
自分だったら収録だけで1年ぐらいかかりそう(笑)
四畳半神話大系の魅力⑦~今をときめく豪華企画陣~
そんな独創的な森見ワールドの映像化にあたり、総監督を務めたのがポスト宮崎駿の一人にも数えられている湯浅政明。
松本大洋作品「ピンポン」を始めとする癖の強い絵柄を映像化した実績があり、森見先生の「夜は短し歩けよ乙女」の映画化の際には総監督を務めています。
独創的な作品の映像化に関しては湯浅監督の右に出るものはいないでしょう。
そして、シリーズ構成にはこれまた癖の強い作品を多く手掛けている企画集団、ヨーロッパ企画代表の上田誠。
独創性の渦のようなこの作品を各共演者の魅力を損なうことなく纏めきっています。
四畳半神話大系の魅力⑧~OP、EDにはあの有名アーティストが~
そして、作品を彩る上で欠かせないのがOPとED。
OPには中村佑介さんがジャケットを務めている有名ロックバンドASIAN KUNG-FU GENERATIONの「迷い犬と雨のビート」を、
EDにはウィスパーヴォイスがたまらなく気持ちいいロックバンド相対性理論のボーカル やくしまるえつこさんの「神様のいうとおり」が起用されています。
両曲ともこの奇妙な物語にぴったりな歌詞。最終話では特別な仕様もあったりして、視聴し終わるころには間違いなく好きになってますよ。
四畳半神話体系の魅力⑨~京都にはモデルになったお店もわんさか~
四畳半神話大系は京都を舞台にした作品ということもあり、主人公が住んでいる吉田寮を始めとする作中に登場した建物・地名などが実在します。
もちろん建物だけではなく食べ物もモデルになったお店があり、小津から渡されるカステラは「大極殿本舗」で実際に購入可能。
出典 四畳半神話大系
中でも、作中で主人公が何度か立ち寄る「猫ラーメン」は気になった方も多いはず。本当に猫から出汁を取っているのか、どんな味なのか等々。
猫ラーメンに関してはこちらでまとめていますので是非見てみてください。
四畳半神話大系の魅力⑩~森見先生の作品には共通点も~
最後のオススメポイントしては森見先生の他の作品と共通点があるという所です。
たとえば、樋口師匠と羽貫さんは「夜は短し歩けよ乙女」に登場していたり、その作中に登場した偽電気ブランというお酒は「有頂天家族」でも呑まれていたり…
森見作品を読んでいるとそういった繋がりに気づけたりもするので、また新たな発見があり、ますます好きになってしまいますね。
あとがき
いかがだったでしょうか。少しでも四畳半神話大系の魅力が分かってくれたらこの記事を書いたかいがあるというものです。