皆さんは週刊少年ジャンプで連載されていた「封神演義」という漫画をご存知ですか。
累計2200万部発行され、二度のアニメ化やゲーム化など多種にわたりメディア展開された人気作です。
特に2018年のアニメ化の際は色々と話題になったので知ってい方も多いのではないのでしょうか。
(2度目のアニメ作品『覇穹封神演義』についてはこちらでまとめているので是非読んでください)
連載終了から20年ほど経ちますが今なお根強い人気のある封神演義。今回はファン歴15年の私が作品の魅力を余すところなく紹介します。
- 封神演義とは
- 封神演義の魅力①~主人公が強くない~
- 封神演義の魅力②~個性的な味方たち~
- 封神演義の魅力③~敵キャラ妲己と聞仲の存在~
- 封神演義の魅力④~バトル描写が熱い~
- 封神演義の魅力⑤~話のまとまりの良さ~
- 封神演義の魅力⓺~華麗なイラスト~
- まとめ
封神演義とは
原作は中国明代の神怪小説。それを藤崎竜先生が少年漫画風にアレンジしたものが週刊少年ジャンプで連載されていた「封神演義」になります。
この作品を語る上で外せないのが暗黒期と呼ばれた連載期間のこと。
本作は1996~2000年の期間本誌で連載されていました。当時は1995年にドラゴンボール、翌年にはスラムダンクが人気絶頂の中連載終了し、本誌の売り上げが激減した時期。
佐藤健主演で実写映画化もした「るろうに剣心」やお色気、オカルト、バトルが融合した名作「地獄先生ぬ~べ~」など今なお愛される名作も連載中でしたが、社会的現象にもなった2作の連載終了の影響は大きく、
金田一少年の事件簿を始めとする豪華連載作品で波に乗っていた週刊少年マガジンに発行部数を抜かれ、雑誌としての人気に陰りが見えていました。
封神演義はそんな絶体絶命の時期に編集部の期待を背負い、1996年40号に連載開始されます。
いまでこそ、one-pieceやNARUTOなどの看板作品が育っていますが、連載が開始され人気作品まで成長するのはその少し後。
のちに「ジャンプ暗黒期」と呼ばれることになる90年代後半を支えた作品の一つとして封神演義は人気を博していきます。
封神演義の知名度が低いのも、この暗黒期に連載されていたからかも知れませんね。
連載期間のことも良く分かったところで、ここからは本作の魅力について語っていきます。
封神演義の魅力①~主人公が強くない~
封神演義の面白さといえば、まずは主人公「太公望(たいこうぼう)」が魅力的というところにあります。
太公望は当時の作品の主人公としては珍しく、頭脳派の軍師キャラとして描かれています。
https://girlschannel.net/topics/568330/
後述するボス妲己と初戦闘した際は、数々の奇策で序盤でありながら後一歩の所まで追い詰めました。
私も読んでいて(えぇこのまま妲己倒すんじゃね???)と驚き読む手が止まらなくなるほど。
戦闘力もそれなりにありますが仲間内では中盤ぐらい、作品全体で見ると下位の方に位置します。終盤、能力を無効化するアンチ能力を習得しますが、それでも仲間や敵キャラの方が戦闘力では上。
足りない部分は頭脳や仲間の力を借りて宿敵を打ち倒す。常に戦場全体を見渡し最善手を打ち続ける、そのような姿に魅了されない訳がありません。
https://shonenjumpplus.com/episode/10833519556325021900
また、普段は軍師とは無縁のおバカキャラとして描かれているのも良いですよねー!戦闘中でも敵を騙したり、怠けていたりと仲間からも呆れられることもありますが、心の中では誰も死なせないことを一番に考えて行動をしている。
場合によっては積極的に戦前に出て、敵を打ち倒していく。
そんな主人公好きにならない人います?
封神演義の魅力②~個性的な味方たち~
そんな一癖ある主人公を固める味方も個性抜群。
・変化能力を持つ秘密のある天才「楊戩(ようぜん)」
・生まれた意味を探す全身武器人間「哪吒(なたく)」
・部を分かつ親友を止めようとする「黄飛虎(こうひこ)」
などなどここで説明しきれないぐらい魅力的なキャラクターが登場します。
特に「黄天化」はライトセイバーのような武器を二刀流で操る強キャラだけあって男子人気バツグン。魔家四将戦や終盤の紂王戦など手に汗握る名バトルは読んでいて白熱すること間違いなしですよ。
封神演義の魅力③~敵キャラ妲己と聞仲の存在~
そして封神演義を語る上で外せないのが敵キャラ「妲己」の存在。妲己は作品を通し主人公達の宿敵として立ちはだかってきます。
https://shonenjumpplus.com/episode/10833519556325022011
戦闘力は作中でも最強クラス、おまけに知能も太公望以上と序盤から出てくる敵にしては強すぎる…
妲己だけを狙おうにも周りには姉妹を始めとする妖怪たちが彼女を守っているというね…
始めて読んだとき「これ倒すの無理じゃね…」って本気で思いました。
これだけでも敵キャラとしては魅力的ですが、妲己の一番の魅力はとにかくわがままなその性格。
ある時は少年漫画のヒロインのように振る舞い、またある時には虐殺非道な悪魔のように振る舞う。
序盤の蟇盆や作中必死のトラウマシーン 人肉ハンバーグなど、ホントに少年誌で連載されていたのかと疑いたくなるようなグロいシーンは大体が彼女が引き起こしたもの。
戦闘シーンは少ないものの、その頭脳と底の見えない狂気で悪のカリスマ性を遺憾なく発揮しています。
そんな妲己と双璧をなす敵キャラといえば「聞仲(ぶんちゅう)」でしょう。聞仲は妲己とは違い国のことを一番に考え、君主に尽くすキャラ。
妲己に滅茶苦茶にされた国内を正し再び中華の中心に据えようと、新たな国で中華を統治しようと考える主人公達と対立します。
頭脳、カリスマ性も妲己に引けを取らず、個の戦闘力に関して言えば妲己を凌ぐほどの実力を持っています。
本格的な戦争へと突入する12巻以降は彼の恐ろしさがひしひしと分かると思いますよ。
封神演義の魅力④~バトル描写が熱い~
少年漫画として肝心なバトルに関しても封神演義はピカイチ!
封神演義のキャラクターは「宝貝(ぱおぺえ)」と呼ばれる特殊能力を持った武器を使ってバトルを行います。
宝貝には刀や三又など武器を由来にしたものから、風や雷を操ったりするものまで多種多様。中には使用すると範囲内のキャラを異次元に引きずり込むというチートレベルものまで存在します。
そういった無敵か!と思うような宝貝使い達を倒していく過程が面白いんですよね。
中には因縁のあるキャラ通しのバトルもあったり…
読めば読むほど引き込まれること間違いなしですよ。
封神演義の魅力⑤~話のまとまりの良さ~
本作は週刊少年ジャンプで連載されていました。ジャンプの漫画の良くないところといえば引き延ばしにあうところ。
人気作品は作者が終わりたがっていても、終わらせてもらえずに終盤が蛇足のようになってしまう作品も多々あります。
しかし封神演義はジャンプの中でも綺麗に終わった作品として有名。個人的には一番まとまりよく完結した作品だと思っています。
読み進めていくと次々と判明してくる真実、特に張り巡らされた伏線が次々と回収されていくのは読んていて気持ちが良いですよ!
封神演義の魅力⓺~華麗なイラスト~
最後に封神演義の特徴として藤崎竜先生の華麗なイラストがあります。
今見ても古い感じのしない、且つ独創的なタッチ。特に新装版の表紙なんかは部屋に飾りたくなるほどの華麗さ。
ファンの中には藤崎竜先生のイラストを見て封神演義を読み始めたって人もいるぐらいですよ。
まとめ
いかがだったでしょうか。この記事を読んで少しでも封神演義に興味を持ってもらえたらファンとしてこの上ないぐらい嬉しいです。
封神演義は単行本では全23巻、完全版は全18巻そして文庫本は全12巻発売されています。
読んで損はない名作なので是非買ってみては?
それでは!!